Atomics.compareExchange()
Baseline
Widely available
This feature is well established and works across many devices and browser versions. It’s been available across browsers since 2021年12月.
Atomics.compareExchange() は静的メソッドで、指定された値を配列内の指定した位置に格納し、その値を返します。これは、その位置での古い値が、期待された値と同じであったかどうかを返すものです。これは不可分操作で、変更された値が書き戻されるまで、他の書き込みが行われないことが保証されます。
試してみましょう
// バイト単位でサイズを指定して SharedArrayBuffer を作成
const buffer = new SharedArrayBuffer(16);
const uint8 = new Uint8Array(buffer);
uint8[0] = 5;
Atomics.compareExchange(uint8, 0, 5, 2); // Returns 5
console.log(Atomics.load(uint8, 0));
// 予想される結果: 2
Atomics.compareExchange(uint8, 0, 5, 4); // Returns 2
console.log(Atomics.load(uint8, 0));
// 予想される結果: 2
構文
Atomics.compareExchange(typedArray, index, expectedValue, replacementValue)
引数
typedArray-
共有整数の型付き配列です。
Int8Array,Uint8Array,Int16Array,Uint16Array,Int32Array,Uint32Array,BigInt64Array,BigUint64Arrayの何れかです。 index-
typedArrayでreplacementValueと交換する位置です。 expectedValue-
等価性をチェックする値です。
replacementValue-
交換する数値です。
返値
指定された位置 (typedArray[index]) にあった古い値です。返値が expectedValue と等しい場合、交換は成功です。それ以外の場合、交換は失敗です。
例外
TypeError-
typedArrayが許可された整数型のいずれでもない場合に発生します。 RangeError-
indexがtypedArrayの範囲を超えている場合に発生します。
例
compareExchange() の使用
const sab = new SharedArrayBuffer(1024);
const ta = new Uint8Array(sab);
ta[0] = 7;
Atomics.compareExchange(ta, 0, 7, 12); // 古い値である 7 を返す
Atomics.load(ta, 0); // 12
返値の検査
コンペア・アンド・スワップは、新しい値を最新の情報を基に計算することを保証します。その間に別のスレッドによって値が更新されていた場合、書き込みは失敗します。したがって、 compareExchange() の返値を調べて失敗したかどうかを確認し、必要に応じて再試行する必要があります。
リンク先のウィキペディアの記事から引用した、不可分加算器（Atomics.add() と同じ機能）の一例です。
function add(mem, index, a) {
let done = false;
while (!done) {
const value = Atomics.load(mem, index);
done = Atomics.compareExchange(mem, index, value, value + a) === value;
}
return value + a;
}
まず、指定された位置の値を読み込み、新しい値で更新しようとします。値が正常に更新されるまで、この処理を繰り返します。
仕様書
| Specification |
|---|
| ECMAScript® 2026 Language Specification # sec-atomics.compareexchange |
ブラウザーの互換性
Loading…